カテゴリ:昌子作品抄( 59 )
俳句手帳
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 俳句手帳  2019年



    晴れがましすぎはしないか干蒲団       草深昌子



  (北溟社 俳句手帳所収)

by masakokusa | 2018-11-30 23:59 | 昌子作品抄 | Comments(0)
『WEP俳句通信』 VOL・ウエップ俳句通信105号

  【3人競詠20句】




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      白          草深昌子


             

   若葉して戸毎に違ふ壁の色   

   今し行く小倉遊亀かも白日傘

   浜あれば崖ある南風吹きにけり 

   薔薇守の鎌の大いに曲りたる 

   毛虫を見馬追を見る極楽寺

   芒種けふ路傍の草の丈高く

   梅雨さ中まれに蝶々屋根を越え

   わら屋根の藁のすさびのほととぎす

   絨毯を部屋に廊下にさみだるる

   白雲のよく飛ぶところ通し鴨

   梅雨に咲く花の色かやこつてりと

   小諸なる古城のほとりサングラス

   どれどれと寄れば目高の目の真白

   蛇の衣脱ぐや高濱虚子の前

   大木のそよぎもあらぬうすごろも

   帰省子のそつくりかへる畳かな

   なにがなし触つて枇杷の土用の芽

   釣堀やひもすがらなる風の音

   落し文解きどころのなかりけり

   ひるがほの咲いてこの橋覚えある




   草深昌子

   くさふか・まさこ

   昭和18年(1943)2月17日・

   大阪府生まれ 

   飯田龍太・原裕・大峯あきらに師事

   「青草」主宰・「晨」同人

   句集に『青葡萄』『邂逅』『金剛』など





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(2018年8月14日発行 『ウエップ俳句通信』所収)



by masakokusa | 2018-09-01 21:49 | 昌子作品抄 | Comments(0)
昌子作品抄・角川『俳句』平成29年9月号


  俳人スポットライト


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     熊本              草深昌子



  明易き熊本城の崩れやう


  人の立つやうに木の立つ安居かな


  夏鴨の鳴いて日中を飛びにけり


  梅雨茸の脂のやうなるもの吐ける


  開きては閉ぢては扇ものしづか


  白南風や城をかためて樟大樹


  たてがみといふも馬刺しの米焼酎




昨年11月、第三句集『金剛』を発刊し、今年2月に、結社誌「青草」創刊の運びとなりました。

俳句を始めた頃に、〈どの子にも涼しく風の吹く日かな  飯田龍太〉に出会い、

 40年経って、〈涼風のとめどもなくて淋しけれ  大峯あきら〉に出会いました。

 尊敬する師をもつ幸せ、俳句連衆の皆さまに鍛えていただける幸せを今さらに噛みしめています。






by masakokusa | 2018-05-02 23:59 | 昌子作品抄 | Comments(0)
俳句四季 2018年1月号

作品十六句

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くさびら       草深昌子


   秋晴の大きな松の影にゐる

   桟橋といふほどもなき野菊かな

   月明の魚の背びれの出て泳ぐ

   銀杏のにほひに猿の綱渡り     

   秋晴を泣いて赤子の赤くなる

   団栗の袴脱いだり脱がなんだり

   秋の蠅輪ゴム跨いで来たりけり

   秋風にいちいち鯉は口ひらく

   説法の跡はここらの秋の蜂

   一行にはぐれやすくて草虱

   秋雨の林の径を深くしぬ

   古町や橋がここにも蚯蚓鳴く

   くさびらのべつたりとして根方なる

   草の実に立たせたる子のもの言はず

   にほどりの目のあさましき冬隣  

   屋根に鳩廂に鳩や秋出水



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(俳句四季出版「俳句四季」1月号所収)


by masakokusa | 2018-01-31 23:50 | 昌子作品抄 | Comments(0)
新俳句年鑑2018  (ことばの翼 詩歌句)

 

 

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 草深昌子    晨・青草(主)



    夏鴨の鳴いて日中を飛びにけり


    木斛の花散るまるで雨のやう


    鮎食うて相模も西に住み古りぬ


    晩涼や八幡さまに池二つ


    秋晴を泣いて赤子の赤くなる


    潮風に飛ぶ大根を蒔きにけり




 草深昌子(くさふか まさこ)

 昭和18年、大阪府生まれ。

 鹿火屋新人賞・鹿火屋奨励賞を受賞。

 著作に『青葡萄』「邂逅」『金剛』がある。


by masakokusa | 2018-01-31 23:28 | 昌子作品抄 | Comments(0)
私の一句
 
  花散るや何遍見ても蔵王堂       草深昌子


 「
晨」に入って初めて吉野吟行に参加させていただいた折の句。
 「俳句は自我を出したらアカンよ」と大峯あきら先生に教えていただいたのもこの日。
 ふと不思議を覚えた、その穏やかな物言いは、今もはっきり耳に残っている。

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(「晨」創刊200号記念特集・所収)
by masakokusa | 2017-08-01 23:59 | 昌子作品抄 | Comments(0)
第16回 長門・金子みすゞ顕彰全国俳句大会
とき   平成29年3月12日
ところ  湯本温泉 湯本観光ホテル「西京」
主催   金子みすゞ顕彰全国俳句大会実行委員会

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選者
  茨木和生・宇多喜代子・木割大雄・鈴木厚子・寺井谷子・小川軽舟


特別賞
  金子みすゞ大賞
   
      みすゞ忌の少女のやうなおばあさん     阿部友子

  NPO法人金子みすゞ顕彰会理事長賞

      寒禽の木から落ちたるやうに飛び     草深昌子

他、計12句


入選

      鴨を見て少しかなしきことを言ふ     草深昌子

他、計43句
が発表、表彰されました。


講演「鳥と俳句」
 講師 小川軽舟(「鷹」主宰)

by masakokusa | 2017-03-30 20:48 | 昌子作品抄 | Comments(0)
『俳壇』3月号 ・ 現代俳句の窓
                          
      毛 衣

                                        草深昌子
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       毛衣や三百年の松を前

       枯芝の青草勝ちに広きこと
 
       耳袋かけてお寺は素通りす

       二つ灯のついてうれしや冬座敷

       山茶花に透き通りたる硝子かな

       冬や実の草にまつくろ木にまつか

  
  (『俳壇』2017年3月号所収)
by masakokusa | 2017-02-28 23:57 | 昌子作品抄 | Comments(0)
詩歌句年鑑 2017      草深昌子(晨・青草主宰)
  
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   風の鳴るやうに虫鳴くところかな

   盤石を叩いて竹のばつたんこ

   蝌蚪の来て蝌蚪の隙間を埋めにけり

   門入ると襖外してゐるところ

   網戸より沖の一線濃く見たり


(ことばの翼 詩歌句 年鑑〔俳句〕2017 所収)
by masakokusa | 2017-01-09 11:07 | 昌子作品抄 | Comments(0)
「なんぢや」・四季の椅子〈招待席〉     草深昌子

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      汽車ぽっぽ              


   枯芝に据ゑて一両汽車ぽつぽ    

   おけさ柿食うて笑うて日短

   枯れにけりもののかたちをそこなはず



 文章家は、書くことがなければ「書くことがない」と書きなさいと言います。
 そこで、「書くことがない」と書くのですが、後が続きません。
 こんな時、手に取って励まされますのは、ご縁をいただいた『なんぢや』の情熱。
 榎本享代表はじめ皆さまのエッセイに、しんみりしたり笑ったり、どれだけ元気をいただきましたことか。
 あらためて、人生における邂逅の不思議に感謝しています。

(『なんぢや』・冬 35号所収)
by masakokusa | 2016-12-31 22:57 | 昌子作品抄 | Comments(0)