「晨」作品鑑賞・ 山本洋子
 
「晨」作品鑑賞・ 山本洋子_f0118324_12181995.jpg
  
   大晴の報恩講に出くはしぬ       草深昌子

 旅に出た先は、よく晴れきって、心たのしく歩いていたら報恩講の法会を行う寺があった。村の人々は連れ立ってきて寺に入っていく。普段は静かなお寺に、今日は人声があがり、本堂の前には多くの履物がぬがれていく。
 「出くはしぬ」にも、「大晴れ」にも、たまたま出会った、という驚きと共に、出会いの喜びが感じ取られる。

(平成21年1月発行、「晨」第149号所収)
by masakokusa | 2009-01-05 11:41 | 昌子作品の論評
<< 「晨」作品鑑賞・ 大峯あきら 平成21年1月~昌子週詠 >>