平成20年11月~昌子週詠
    11月24日(月) 
 
          見るかぎり関東平野神無月
          飛行機のよく飛ぶつくば石蕗の花
          黄は日向赤は日蔭の冬の花
          一茶忌のふくらんでゐる背中かな
          ここ撫でてそこ圧へたり室の花
          夕暮れて芙蓉の枯れに温みをり
          子規の噛み力をおもふ霜夜かな
 


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    11月17日(月)

          にこりともせざりしひとみ七五三
          小春日や子福桜といふさくら
          銀杏散る木椅子に足を浮かせゐる
          北岳に雲一片や一の霜
          初紅葉空気を噛んでゐたりけり
          水洟やみづがき山を真正面 
          村人と朝寒の声かはしけり


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   11月10日(月)

           おかめ市炭火燻してゐたりけり
           赤ん坊の髪のそよぎも酉の市
           いつしかに大川べりや一の酉
           お酉さま言問橋にそれにけり
           雀ともおもへぬこゑの夕紅葉
           聖山どんぐり山といふべかり
           咽痛くなるまで紅葉紅きこと


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     11月3日(月)

           道に曳く子供のおもちや菊日和
           寺に猫肥る障子を入れにけり
           なかなかに神輿かつがぬ在祭
           晩菊や海をそこなる川の音
           晴れてくるところみるみる鰯雲
           鰡釣って鰡は食へぬとかへしけり
           一亭を出でゆく下駄の秋惜しむ


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by masakokusa | 2008-11-03 00:34 | 昌子週詠 | Comments(0)
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