山本洋子選評
   
   茅葺の垂れさがりたる日の盛            草深昌子

 
 古くてみすぼらしくなった茅葺である。その端がこの日盛りに垂れさがっていて、でも崩れてはいない。 どっこい屋根の庇の役目を果たしている、ぎらぎらと暑い「日盛」である。

(平成23年9月号「晨」所収)
by masakokusa | 2011-09-05 22:06 | 昌子作品の論評
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