昌子月詠・師走
 
   朝まだき落葉の道に入りけり
   名園の色美しき寒さかな

   木の葉髪赤いリボンのつけどころ
   喧しき烏に園の枯れゆくか

   着ぶくれて口動かしてゐたりけり
   ことのほか岸のほとりは日短

   いつまでも沖を見てをり頬被
   大雨の宿りを室の花のもと

   冬泉洗濯板の置かれあり
   忘年の泉のこゑとなりゐたり


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by masakokusa | 2010-11-29 13:24 | 昌子月詠
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