平成22年1月~昌子週詠 

     1月25日(月)
          
          うれしさはひつくりかへる歌留多かな
          瑞泉寺さしゆく御慶申しけり
          コート着て身の細りたる若さかな
          むき出しに蓮の骨はありにけり
          冴え冴えと虚子は立子をかなしみぬ
          裸木の落しもあらぬ古巣かな
          鎌倉に春のちかづく久女の忌


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     1月18日(月)

          天神は絵馬ひつさげて寒に入る
          不忍池の日向の頭巾かな
          裸木に金太郎飴あがなへる
          焼きそばの鏝よくかへる四温かな
          冬ぬくし湯島は風のありながら
          絨毯を踏んで冬青草踏んで
          冬麗におもへば岩崎久弥かな


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     1月11日(月)

          歌留多読む母の大きな節回し
          水甕にぴくぴくしたる冬日かな
          裏戸出てすぐの汀や冬の雷
          枯葎漁網の嵩となりにけり
          牡蠣打ちの手とも牡蠣とも分たざる
          一鳥の小走り日向ぼこりかな
          寒紅を松のみどりにひきにけり


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    1月4日(月)

          翡翠の瑠璃におどろく初山河
          青空に少しく近し初詣
          二日はや三々五々を楽しみて
          朝日子の頬にきらめく二日かな
          霜柱踏んで足取り軽くして
          去年に見しものをまた見る今年かな
          セーターの柄の井桁のめでたけれ


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by masakokusa | 2010-01-03 22:58 | 昌子週詠
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