平成21年12月~昌子週詠 

     12月28日(月)

          煤掃いて餅もご飯もパンも食ふ
          傘開く音に冬菜を割きにけり
          猫のうらがへりし日向ぼこりかな
          木の家に鉄の扉や冬木の芽
          女郎蜘蛛冬青空を攀ぢりたる
          花か葉かくしやくしやにして冬日かな
          木の洞のあからさまなり初氷


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     12月21日(月)

          死ぬることいふては生くる龍の玉
          冷え冷えとあれば渡しのあとといふ
          冬桜萼にさみどりさやかなり
          いと小さくいとたしかなり冬桜
          年暮るる池の囲ひを青竹に
          しろじろと髪の吹かるるショールかな
          冬紅葉酒のまはらぬ日なりけり


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    12月14日(月)

          十二月八日の草の青きこと
          風神の爪を伸ばせる冬日かな
          干し魚の光りくぐるや冬の蠅
          冬凪や漁師はじっとしてをれぬ
          かんばせに貼りつく冬日濃かりけり
          釣竿を富士へはふりし小春かな
          忘年やしらす丼しらす酒


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      12月7日(月)

          芥とも枯葎とも河口かな
          着ぶくれて口動かしてゐたりけり
          寒泉や子供の丈の稚児大師
          気心の知れたる鴨の群れにけり
          涸るる水べったりとして葉つぱかな
          ことのほか岸のほとりは日の詰まる
          つまさきに落葉かかとに落葉かな


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by masakokusa | 2009-12-05 21:39 | 昌子週詠 | Comments(0)
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